和尚さんの話をまとめたおすすめ本|心が疲れたときに読みたい仏教・禅の本を紹介

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気持ちが沈んでいるとき、「こうしなければならない」と強く励まされるより、お寺の和尚さんが静かに語る人生の話を聞いていたいと思うことがあります。実際、僧侶が人生相談に答えたり、仏教や禅の考え方を日常の悩みに置き換えて語ったりする本は数多く出版されています。

なかには、人間関係、孤独、失敗、将来への不安、自分自身との付き合い方などを短い話ごとに読める本もあります。長い物語を集中して読むのがつらい時期なら、最初から最後まで読破することを目標にせず、その日に気になった数ページだけ読む方法でも十分です。

ここでは、出版社や著者の公式情報をもとに、「和尚さんの話をたくさん聞いているような感覚で読める本」を中心に紹介します。なお、こうした本は心を整理するきっかけにはなりますが、医療や心理支援の代わりになるものではありません。つらさが長く続く、生活に大きな支障がある、自分を傷つけたい気持ちがあるといった場合には、本だけで抱え込まず、身近な人や医療・相談機関につながることも大切です。

たくさんの人生相談を読みたいなら『絶望から一歩踏み出すことば 大愚和尚の答え』

「和尚さんがいろいろな悩みに答える話を、とにかくたくさん読みたい」という目的に特に合いやすいのが、大愚元勝著『絶望から一歩踏み出すことば 大愚和尚の答え 一問一答公式』(KADOKAWA)です。

KADOKAWAによると、YouTube「大愚和尚の一問一答」からベスト100話をまとめた456ページの書籍で、2020年刊行の『大愚和尚の答え』全61話を100話まで大幅に加筆した増補改訂版です。つまり、動画で和尚さんの人生相談を聞くようなスタイルを本でまとめて読みたい人には、かなり条件の近い一冊です。[参照]

一問一答形式なので、最初から順番に読む必要もありません。気持ちが落ち込んでいる日に目次を眺め、自分の悩みに近い項目だけ読むという使い方もできます。「和尚さんの話をまとめた本」という条件を優先するなら、まず確認したい一冊といえるでしょう。

悩み別に仏教の考え方を読みたいなら『苦しみの手放し方』

同じ大愚元勝和尚の本では、『苦しみの手放し方』(ダイヤモンド社)もあります。出版社によると2020年刊行、328ページで、苦しみを手放して生きるための56の知恵を収録しています。[参照]

内容は人間関係だけに限定されず、悩みをどのように受け止めるのかというところから仏教の考え方へつながっています。大愚和尚は寺院で育った後、海外放浪や起業なども経験しており、公式プロフィールでも僧侶だけでなく事業家、作家・講演家など複数の活動歴が紹介されています。[参照]

そのため、難しい仏教用語を体系的に勉強するというより、現代人が直面する具体的な問題から仏教的な考え方へ入っていきたい人に向いています。「説教を読む」というより「人生相談を聞く」感覚を求めている場合にも候補になります。

短い言葉を少しずつ読みたいなら『苦しい心が軽くなる 思いを手放すことば』

心が疲れていると、数百ページの本を最初から読むこと自体が負担になることがあります。そんな場合には、大愚元勝著『苦しい心が軽くなる 思いを手放すことば』(KADOKAWA)のような、言葉を中心に構成された本から入る方法があります。

KADOKAWAでは本書を、悩みが尽きないときに「ことばの力」を届ける内容として紹介しています。2023年刊行、208ページの書籍です。[参照]

例えば「今日は長い文章を読む気力がない」という日は、数ページだけ読む。本を閉じたくなったらそこで終える。それでも構いません。心が疲れているときの読書は、読破することより、自分に合う言葉を一つ見つけることを目的にすると続けやすくなります。

禅語から人生を考えるなら『最後にあなたを救う禅語』

人生相談形式とは少し違った和尚さんの話を読みたいなら、大愚元勝著『最後にあなたを救う禅語』(扶桑社)という選択肢もあります。大愚和尚の公式サイトによると2020年刊行で、さまざまな禅語を手がかりに人生について考える内容になっています。[参照]

禅語というと難しい漢字が並ぶ専門書を想像するかもしれませんが、このタイプの本では、古くから伝わる言葉を現代の生活や悩みに結びつけて説明します。そのため「仏教そのものにも少し興味が出てきた」という段階の入口として利用できます。

一つの言葉をきっかけに考える形式には、一度に大量の情報を処理しなくてよいという利点もあります。朝に一項目、寝る前に一項目というように、自分のペースで和尚さんの話に触れたい人に向いています。

「頑張れ」と言われるのがしんどいときは南直哉『苦しくて切ないすべての人たちへ』

和尚さんの本といっても、語り口は人によって大きく違います。前向きなアドバイスそのものが負担に感じるときには、恐山菩提寺院代・霊泉寺住職の禅僧、南直哉著『苦しくて切ないすべての人たちへ』(新潮新書)も候補になります。

新潮社によると、本書は2024年刊行で、「生きているだけで大仕事」という考え方を軸に、苦しさや切なさを抱える人へ向けた30のメッセージを収録しています。著者の南直哉氏は曹洞宗大本山・永平寺での修行を経て、2005年から恐山に携わっている禅僧です。[参照]

この本の特徴は、何でも前向きに解釈して解決しようとする方向とは少し違うことです。自分ではどうにもできない問題が存在することも含めて考えていきます。「もっと努力しよう」「ポジティブになろう」という言葉に疲れているときには、こうした異なる語り口の僧侶の本を試してみる価値があります。

どの和尚さんの本が自分に合うかは「語り口」で選ぶ

同じ仏教や禅を背景にしていても、僧侶によって話し方や問題への向き合い方はかなり違います。そのため「一番評価の高い本」を探すより、自分が安心して読み続けられる語り口を探すことが重要です。

読みたいタイプ 候補
人生相談を大量に読みたい 『絶望から一歩踏み出すことば 大愚和尚の答え』
悩みと仏教の考え方を結びつけたい 『苦しみの手放し方』
短い言葉を少しずつ読みたい 『苦しい心が軽くなる 思いを手放すことば』
禅語にも興味がある 『最後にあなたを救う禅語』
前向きな励ましに疲れている 『苦しくて切ないすべての人たちへ』

例えば一冊読んで「正しいことを言われているけれど、今の自分には厳しく感じる」と思ったなら、無理に読み続ける必要はありません。別の僧侶の本を試すと、驚くほどしっくりくることがあります。

逆に、優しい言葉だけでは物足りず、具体的に行動を変えるヒントが欲しい人もいるでしょう。和尚さんの本は「正解を選ぶ」のではなく、今の自分が聞きやすい人を選ぶくらいに考えると探しやすくなります。

心が疲れているときの本との付き合い方

気分が沈んでいるときには、「この本を読んで自分を変えなければ」と考えないことも大切です。読書まで課題にしてしまうと、読めなかった日に自分を責める原因になってしまうことがあります。

例えば、枕元に一冊置いておき、眠る前に一つだけ話を読む方法があります。気になったページに付箋を貼っておき、しんどい日にそこだけ読み返す方法でも構いません。和尚さんの講話を実際に聞くように、文章を少しずつ受け取る読み方です。

そして、本を読んでも気持ちの落ち込みが長期間改善しない場合や、眠れない、食事が取れない、学校や仕事へ行けないなど日常生活への影響が大きくなっている場合には、読書とは別に専門家へ相談する選択肢があります。特に自分を傷つけたい、消えてしまいたいといった気持ちがある場合には、一人で本だけを頼りにせず、家族や信頼できる人、医療機関、地域の相談窓口などへ早めにつながることが重要です。

まとめ|和尚さんの話をたくさん読みたいなら一問一答形式から探す

和尚さんが悩みに答える話をまとめて読みたい場合、特に条件に合いやすいのは大愚元勝著『絶望から一歩踏み出すことば 大愚和尚の答え 一問一答公式』です。100話を収録した大部の本なので、人間関係や人生についてさまざまな角度から和尚さんの話に触れられます。

もう少し体系的に読みたいなら『苦しみの手放し方』、短い言葉を少しずつ受け取りたいなら『苦しい心が軽くなる 思いを手放すことば』や『最後にあなたを救う禅語』、違った角度から苦しさについて考えたいなら南直哉著『苦しくて切ないすべての人たちへ』も候補になります。

大切なのは「有名な和尚さんだから」ではなく、今の自分にその言葉が合うかどうかです。一冊を完璧に読み切る必要もありません。図書館や書店の試し読みなども利用しながら、数ページ読んで「この人の話ならもう少し聞いてみたい」と感じる本から選ぶと、自分に合った一冊を見つけやすいでしょう。

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