昔読んだ「主人公が闇落ちし、ヒロインの一人だけが味方になる」なろう小説を探す|候補作品と特定の手掛かり

ライトノベル

昔読んだWeb小説をもう一度読みたいと思っても、タイトルや登場人物名を忘れてしまい、「異世界」「ハーレム」「主人公が闇落ちした」「ヒロインの一人だけが最後まで味方だった」といった断片的な記憶しか残っていないことがあります。特に2010年代前半から中盤の「小説家になろう」では異世界転生・転移作品が大量に公開されており、作品の削除、改題、書籍化に伴うWeb版の変更などもあるため、現在の検索だけでは簡単に見つからない場合があります。

今回の条件で重要なのは、単なる「主人公の闇落ち」ではなく、それまで主人公と行動していた複数のヒロインが異変に気付き、主人公と対立する一方、一人の女性だけが異変を理解しながら主人公側に残るという展開です。この条件はかなり特徴的なので、読んだ時期や「本編後だったのか、IF・番外編だったのか」を整理すると作品特定の可能性が上がります。

最初に整理したい「作品本編」なのか「IF・番外編」なのか

記憶にある展開が本編完結後、あるいは物語が一段落した後だった場合、通常の本編ではなく、作者が公開した番外編やIFストーリーだった可能性があります。

Web小説では、本編の主人公が通常なら選ばない選択をした場合を描く「IFルート」が公開されることがあります。この形式では、本編では善良だった主人公が敵側に回ったり、仲間だったヒロインたちと敵対したりする大胆な展開も作りやすくなります。

そのため「本編では普通のハーレム系だったのに、終盤か本編後だけ突然主人公がおかしくなった」という記憶があるなら、本編タイトルだけでなく「作品名 IF」「作品名 番外編」「作品名 アフターストーリー」「作品名 闇落ち」などでも探すことが重要です。

条件がかなり近い作品として挙げられる「Re:ゼロ」のツギハグルート

「主人公がおかしくなり、かつての仲間たちと敵対する」「一人の女性だけが主人公についていく」という条件だけを見ると、非常に似た展開を持つ作品として長月達平『Re:ゼロから始める異世界生活』のIFストーリー「ゼロカラツギハグイセカイセイカツ」があります。

『Re:ゼロから始める異世界生活』のWeb版そのものは2012年に「小説家になろう」で連載が始まった作品です。ただし、ここで注意したいのがツギハグルート自体は2019年に公開されたものだという点です。そのため「その該当エピソードを確実に10年以上前に読んだ」という記憶が正確なら、この候補とは時期が一致しません。

一方、「作品自体を10年以上前から読んでいた」「昔から読んでいた作品の後日公開された話と記憶が混ざっている」というケースなら候補になります。作品の連載開始時期と、記憶している特定エピソードの公開時期は分けて考える必要があります。

ツギハグルートでは何が起きるのか

ツギハグルートはWeb版第六章から分岐するIFストーリーです。記憶を失ったナツキ・スバルが、周囲の人々が語る「以前のナツキ・スバル」と現在の自分との違いに追い詰められ、本来なら選ばなかった方法へ進んでしまった世界が描かれます。

スバルは死者の人生を追体験できる「死者の書」を利用し、周囲の人間から見たナツキ・スバルを集めれば、本来の自分を復元できるのではないかと考えます。その結果、かつて仲間だった人物まで殺害して「死者の書」を集めるという極端な行動に出ます。

つまり、典型的な「悪の力に操られて人格が変わった」というタイプではありません。本人なりの目的と誤った認識によって正常な判断から外れ、結果として周囲から見れば完全に闇落ちしたような状態になるという展開です。

一人だけ主人公についていく女性が「シャウラ」

ツギハグルートで特に記憶の条件と似ているのがシャウラの存在です。作者の長月達平氏自身が、ツギハグルートについての補足でシャウラを「ツギハグルートのメインヒロイン」と説明しています。

シャウラはスバルを「お師様」と呼んで強く慕っており、IFルートでもスバルとともにプレアデス監視塔を出ます。作者による補足では、シャウラについて「どんな指示にも疑問を持たずに従ってくれる」存在であることが説明されています。[参照:作者・長月達平氏によるツギハグルート補足]

この「主人公が明らかに異常な方向へ進んでいるのに、一人だけ主人公についていくヒロイン」という構図は、探している作品についての記憶とかなり近い部分です。

それまでの味方が主人公の「敵」になる点も似ている

ツギハグルートでは、主人公のスバルは元の自分を取り戻すという目的のため、以前の仲間たちまで標的にします。そのため本編で築いた人間関係が逆転していきます。

例えば作者の補足では、オットーやガーフィールがスバル側の犠牲になったことや、ラインハルトが最終的にスバルにとって大きな障害になることが説明されています。特にラインハルトはスバルと友人関係を築いた後だからこそ、スバルの変貌に苦しむことになります。

つまり「仲間だった人たちが主人公の異変に気付いて敵対する」という印象で記憶していても不思議ではありません。ただし、一般的なハーレム作品のように「複数の恋愛ヒロイン全員が主人公と対立し、その中の一人だけが恋愛感情から残る」という単純な構図ではない点は相違点です。

ツギハグルートを確認するならWeb版第六章が基準になる

『Re:ゼロから始める異世界生活』のWeb版は現在も「小説家になろう」で公開されています。[参照:小説家になろう『Re:ゼロから始める異世界生活』]

ツギハグルートは第六章の展開を前提にしたIFです。そのため、この候補に心当たりがある場合は、まず第六章のプレアデス監視塔、シャウラ、記憶を失ったスバル、「死者の書」といった単語を見て記憶に引っ掛かるか確認すると効率的です。

特に「シャウラ」「お師様」「プレアデス監視塔」という名前に覚えがあるなら、この候補である可能性はかなり高まります。逆にこれらにまったく覚えがなく、確実に2015年以前に問題の展開まで読んでいたのであれば、別作品を探したほうがよいでしょう。

「10年以上前」という条件を重視すると別作品の可能性も高い

作品探しで非常に重要なのが公開年月です。2026年を基準に「10年以上前」なら、おおむね2016年以前ということになります。

『Re:ゼロ』自体は2012年開始なので年代条件に入りますが、ツギハグルートの公開は2019年です。したがって、問題の展開そのものを2016年以前に読んだことが確実なら、ツギハグルートではありません。

ストーリー上の一致度は高い一方、公開時期には明確な不一致があるため、「探していた作品はRe:ゼロだ」と断定してしまうのは危険です。作品特定では、似た展開だけで結論を出さず、年代という客観的な条件も照合する必要があります。

2010年代前半のなろう作品を探すときのキーワード

別作品だった場合は、現在の検索欄へ質問文をそのまま入れるより、当時使われていた可能性の高いキーワードへ分解したほうが見つかりやすくなります。

例えば「異世界転生 ハーレム 闇堕ち 主人公」「異世界 主人公 世界の敵 ヒロイン」「なろう 主人公 仲間と敵対」「なろう 番外編 主人公 闇落ち」「異世界 ハーレム 洗脳 主人公」「なろう アフターストーリー ヒロイン 敵対」などの組み合わせが考えられます。

また「闇落ち」という言葉は読者側が後から付けた表現で、作品本文やあらすじには書かれていない場合があります。「暴走」「洗脳」「精神汚染」「人格変化」「魔王化」「世界の敵」「反転」「敵対」などへ言い換えて検索するのも有効です。

「一人だけ味方」という記憶からヒロインの属性を思い出す

作品名が出てこない場合、主人公よりも「最後まで味方だった女性」の特徴を思い出すほうが特定につながることがあります。

例えば、その女性が奴隷、従者、メイド、魔族、獣人、吸血鬼、勇者、王女、幼なじみ、妹などのどれだったかを思い出せれば、検索対象を大幅に絞れます。「主人公の行動はおかしいと理解していた」という点も重要で、洗脳されて主人公側にいたのか、自分の意思で主人公を選んだのかによって候補が変わります。

さらに、そのヒロインが「あなたが何をしても味方」というタイプだったのか、「間違っていると分かっているけれど見捨てられない」というタイプだったのかも手掛かりになります。後者ならヤンデレや盲目的な忠誠とは異なるため、検索ワードに「最後まで味方」「見捨てない」「主人公についていく」などを加えられます。

削除・非公開作品だった可能性も考えておく

2010年代前半のWeb小説の場合、現在検索して見つからないからといって、記憶違いとは限りません。作者による削除、退会、掲載サイトの移転、書籍化に伴う公開終了などが起きている可能性があります。

また作品名が大幅に変更されたケースもあります。昔のブックマークや検索結果には旧題しか残っておらず、現在のタイトルから検索しても結び付かないことがあります。

その場合は「覚えている単語+小説家になろう」だけでなく、「覚えている単語+旧題」「削除」「移転」「書籍化」「魚拓」などを検索すると、過去の読者による作品紹介やランキング記録からタイトルだけ判明することがあります。ただし、作者が公開を終了した本文については、無断転載サイトではなく正規に公開されている媒体がないかを優先して確認するのが適切です。

当時のブックマークやブラウザ履歴も有力な手掛かり

昔使用していた「小説家になろう」のアカウントが残っているなら、ブックマーク一覧を確認する価値があります。作品が削除されていても、記憶している作者や周辺作品から手掛かりを得られる場合があります。

またGoogleアカウントなどでブラウザ同期を利用していた場合は、古いブックマークが現在の端末にも残っていないか確認できます。「ncode.syosetu.com」をブックマーク内検索するだけでも候補が見つかることがあります。

作品を読んでいた当時にSNSへ感想を書いた経験があるなら、自分の過去投稿を「なろう」「小説」「主人公」「ヒロイン」などで検索する方法もあります。作品本文を検索するより、自分自身が残した記録から逆引きしたほうが早いケースもあります。

まとめ:条件だけならツギハグルートが近いが、年代が合わないなら別作品を探す

「異世界系」「主人公が途中から異常な状態になる」「それまでの仲間と敵対する」「一人の女性だけが主人公側についていく」という条件にかなり近い有名な例として、『Re:ゼロから始める異世界生活』のIFストーリー「ゼロカラツギハグイセカイセイカツ」があります。

このルートではスバルが本来の自分を取り戻すために道を踏み外し、かつての仲間たちまで標的にします。その一方でシャウラはスバルと行動を共にし、作者の補足でもツギハグルートのメインヒロインとして扱われています。[参照:作者によるツギハグルート補足]

ただし最大の問題は年代です。『Re:ゼロ』のWeb連載開始は2012年ですが、ツギハグルートは2019年公開なので、「該当するストーリーを10年以上前に読んだ」という記憶とは一致しません。

したがって、まず「シャウラ」「プレアデス監視塔」「死者の書」「ナツキ・スバル」といった言葉に記憶があるかを確認し、心当たりがなければ2016年以前に公開されていた別の異世界ハーレム作品を探すのが合理的です。特に最後まで主人公側だったヒロインの種族・立場・名前の一部、本編か番外編か、主人公が闇落ちした原因のいずれか一つでも思い出せれば、候補を大幅に絞り込めます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました