『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』の青年期ザノバ編では、オルステッドがシーローン王国ではなく王竜王国へ向かった理由について疑問を持つ読者も多くいます。パックスを生存させることが重要だったにもかかわらず、なぜ別の場所で行動したのか、その背景にはヒトガミの使徒や未来予知に関わるオルステッド独自の戦略があります。
ザノバ編でオルステッドが最優先していた目的
ザノバ編におけるオルステッドの目的は、単純にパックスを助けることだけではありません。オルステッドは長い時間をかけてヒトガミとの戦いを続けており、そのためには未来の分岐を細かく管理する必要がありました。
パックスはヒトガミ側の策略によって死ぬ可能性が高かった人物ですが、彼を生存させること自体が目的というより、未来の流れを変えるための重要な駒として扱われています。
つまりオルステッドは目の前の危機だけを見るのではなく、パックスが生き残った後に発生する未来まで考えて行動していました。
なぜオルステッドはシーローン王国ではなく王竜王国へ向かったのか
疑問になるのは、パックスの問題がシーローン王国で発生しているのに、なぜオルステッド本人が王竜王国へ向かったのかという点です。
その理由は、王竜王国国王が単なる第三者ではなく、ヒトガミの使徒として未来に影響を与える存在だったためです。オルステッドにとっては、パックスを救うだけではなく、パックスが死亡する原因となる未来の要素を取り除く必要がありました。
ヒトガミの策略は、一つの出来事だけで完結するものではありません。誰かを操り、別の人物を動かし、結果的に目的を達成するという形で進みます。そのため、原因となる人物を排除することが重要でした。
王竜王国国王を放置しても良かったのか
一見すると、質問の通り「パックスが助かったなら王竜王国国王は放置しても問題ないのでは」と考えることもできます。
しかし、オルステッドは未来視に近い能力を持っているものの、すべての未来を完全に把握しているわけではありません。また、ヒトガミの介入によって未来は変化するため、危険な要素を残すことは避ける必要がありました。
特にヒトガミの使徒は本人の意思だけではなく、周囲への影響力を持っています。その人物が生きていることで別の事件が発生する可能性があるなら、オルステッドは早い段階で排除する判断をします。
王竜王国国王の役割はパックスを送り出した時点で終わりなのか
王竜王国国王の役割については、「パックスに王竜王国への期待を植え付けた時点で終了したのではないか」という見方もできます。
しかし、ヒトガミの使徒は必ずしも一つの命令だけを実行する存在ではありません。本人が意識していなくても、その存在自体が未来に影響を与える可能性があります。
例えば、敵側の人物を操る場合、その人物が直接攻撃をしなくても、人脈や権力、政治的な判断によって主人公側に不利な状況を作り出すことがあります。オルステッドはそのような不確定要素を減らそうとしていました。
オルステッドの判断はパックスの安全を軽視したものではない
王竜王国国王への対応は、パックスを後回しにした行動に見えるかもしれません。しかしオルステッドにとっては、パックスを救うために必要な準備の一つでした。
ヒトガミとの戦いでは、一人の人物を助けるだけでは勝利できません。敵の策略がどこから来るのかを考え、未来への影響を最小限にする必要があります。
そのため、オルステッドは短期的には遠回りに見える行動でも、長期的な勝利の可能性を高める選択をしています。
まとめ|ザノバ編のオルステッドの行動は未来全体を見た判断
『無職転生』ザノバ編でオルステッドが王竜王国へ向かった理由は、単に王竜王国国王を倒すためではなく、ヒトガミ側の影響を残さないためでした。
パックスを生存させることは重要でしたが、そのためにはパックスを取り巻く未来の原因を取り除く必要があります。オルステッドの行動は、その場の問題解決ではなく、長期的なヒトガミとの戦いを見据えた戦略的な判断だったと考えられます。


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