全国規模の大型書店として知られる紀伊國屋書店と、丸善・ジュンク堂書店。東京や大阪などの大都市では複数の大型店舗を見かけるため、全国47都道府県のほとんどに店舗があるようにも感じられます。しかし実際に店舗所在地を都道府県単位で整理すると、両方の大型書店チェーンが存在しない地域もあります。
2026年8月時点の店舗情報を基準に、一般客が利用できる紀伊國屋書店と、丸善・ジュンク堂書店の「丸善」「ジュンク堂書店」「MARUZEN&ジュンク堂書店」を中心に都道府県別の出店状況を照合すると、両方とも店舗がない都道府県は8県と整理できます。
ただし書店は開店・閉店・移転があり、さらにグループ店舗をどこまで含めるかによって集計結果が変わる可能性があります。この記事では集計条件を明確にしたうえで、紀伊國屋書店と丸善・ジュンク堂の全国展開を詳しく見ていきます。
紀伊國屋書店と丸善・ジュンク堂がともにない都道府県は8県
2026年8月時点の店舗情報を照合すると、紀伊國屋書店と丸善・ジュンク堂の主要店舗がともに存在しない都道府県として挙げられるのは、次の8県です。
| 地方 | 都道府県 | 紀伊國屋書店 | 丸善・ジュンク堂 |
|---|---|---|---|
| 東北 | 青森県 | なし | なし |
| 東北 | 山形県 | なし | なし※ |
| 関東 | 栃木県 | なし | なし |
| 中部 | 山梨県 | なし | なし |
| 近畿 | 三重県 | なし | なし |
| 近畿 | 和歌山県 | なし | なし |
| 中国 | 鳥取県 | なし | なし |
| 四国 | 高知県 | なし | なし |
したがって、47都道府県のうち青森県、山形県、栃木県、山梨県、三重県、和歌山県、鳥取県、高知県の8県が該当します。
なお山形県については丸善ジュンク堂書店グループの「戸田書店」があります。本記事では質問の趣旨に合わせ、「丸善」「ジュンク堂書店」「MARUZEN&ジュンク堂書店」という主要屋号の一般書店を丸善・ジュンク堂として集計しています。グループ企業・別屋号まで含める場合は結果が変わるため注意が必要です。
紀伊國屋書店はどの都道府県にある?
紀伊國屋書店の公式店舗案内を見ると、北海道から鹿児島県まで幅広く展開しています。2026年8月時点では、北海道、宮城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、愛知県、大阪府、兵庫県などに店舗があります。[参照:紀伊國屋書店 店舗案内]
中国・四国地方を見ると、岡山県、広島県、島根県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県に店舗があります。例えば島根県にはゆめタウン出雲店、山口県にはゆめタウン下松店、徳島県には徳島店とゆめタウン徳島店があります。
九州では福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県に出店しています。このため、丸善・ジュンク堂が存在しない県でも紀伊國屋書店があるケースがかなりあります。
丸善・ジュンク堂はどの地域に多い?
丸善ジュンク堂書店は「丸善」と「ジュンク堂書店」の2ブランドを中心に展開しており、一部では「MARUZEN&ジュンク堂書店」という両ブランドを組み合わせた大型店も営業しています。[参照:丸善ジュンク堂書店 店舗一覧]
代表的なのが東京の丸善丸の内本店・丸善日本橋店・ジュンク堂書店池袋本店、大阪のMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店、北海道のMARUZEN&ジュンク堂書店札幌店などです。都市部では一つの都道府県に複数店舗が集中しています。
一方、地方では県内に1店舗だけというケースもあります。例えば岩手県にはジュンク堂書店盛岡店、宮城県には丸善仙台アエル店、秋田県にはジュンク堂書店秋田店、福島県にはジュンク堂書店郡山店があります。この1店舗の存在によって「両チェーンともない県」から外れるため、単純な地方別の印象だけでは判断しにくいところです。
なぜ「どちらもない県」が意外に少ないのか
ポイントは、2社の出店地域が完全には重なっていないことです。紀伊國屋書店がない県に丸善・ジュンク堂が出店している場合もあれば、その逆もあります。
例えば岩手県では紀伊國屋書店の一般店舗を確認できませんが、ジュンク堂書店盛岡店があります。秋田県も同様にジュンク堂書店秋田店があるため、「両方ともない県」には入りません。
反対に島根県には紀伊國屋書店ゆめタウン出雲店があります。そのため丸善・ジュンク堂の主要屋号がなくても、やはり「両方ともない県」にはなりません。このように2社を重ね合わせると、どちらもない地域はかなり絞られます。
「大型書店がない県」という意味ではない
ここで注意したいのは、紀伊國屋書店と丸善・ジュンク堂の双方がないことと、その県に大型書店がないことはまったく同じではないという点です。
日本には未来屋書店、くまざわ書店、TSUTAYA BOOKSTORE、宮脇書店、有隣堂など多くの書店チェーンがあります。さらに地域を代表する地場書店も存在するため、今回挙げた8県にも書籍を幅広く扱う店舗はあります。
例えば青森県には地域で長く営業してきた書店がありますし、山形県には八文字屋など地域で知名度の高い書店があります。「紀伊國屋・丸善・ジュンク堂がない=本を買える大型店舗がない」と解釈しないことが大切です。
紀伊國屋書店の「グループ店舗」を含めるかでも結果が変わる
店舗数を数える際に難しいのがグループ店舗の扱いです。紀伊國屋書店公式の店舗案内には、紀伊國屋書店そのものだけでなく、一部の旭屋書店などもグループ店舗として掲載されています。
例えば奈良県では公式店舗案内に「旭屋書店 イオンモール奈良登美ヶ丘店」が掲載されています。このような店舗を「紀伊國屋書店がある」と数えるか、「紀伊國屋という屋号の店ではないので除外する」とするかで集計条件が変わります。
同様に丸善ジュンク堂書店にも戸田書店などのグループブランドがあります。都道府県別の店舗数を比較する場合は、会社単位で数えるのか、店頭のブランド・屋号単位で数えるのかを先に決める必要があります。
山形県は特に集計条件に注意
山形県は、この違いが分かりやすく表れる県です。丸善ジュンク堂書店グループには戸田書店があり、山形県内にも戸田書店山形店や戸田書店三川店があります。
したがって「株式会社丸善ジュンク堂書店のグループに属する書店があるか」という会社・グループ単位の質問なら、山形県を「ない県」に含めるのは適切ではありません。一方、「丸善またはジュンク堂という看板の店舗があるか」という意味なら、別の集計になります。
書店チェーンの全国分布を扱う記事やランキングでは、この違いを明記しないと数字だけが独り歩きしやすいため、どのブランドを対象にした数字なのか確認する必要があります。
店舗数は開店・閉店によって変化する
今回のような集計には「いつ時点なのか」も重要です。書店業界では閉店だけでなく、新店舗の開業、移転、屋号変更もあります。
例えば丸善・ジュンク堂の店舗についても近年、新規出店や移転が行われています。そのため過去の記事で「○○県にはない」とされていても、現在は店舗ができている可能性があります。
逆に現在1店舗だけ存在する県では、その店舗が閉店すると一気に「出店していない県」になります。最新状況を確認するときは、まとめサイトだけではなく各社の公式店舗一覧を確認するのが確実です。
調べるときは公式店舗一覧を基準にする
紀伊國屋書店については公式サイトの「店舗案内」で、現在営業している店舗を地域別に確認できます。[参照:紀伊國屋書店公式 店舗案内]
丸善・ジュンク堂についても公式ネットストアに店舗一覧があります。[参照:丸善ジュンク堂書店公式 店舗一覧]
「自分の県にはないと思っていた」という場合でも、新規開店している可能性があるため、訪問前には公式ページで最新の住所・営業時間まで確認すると安心です。
まとめ:主要屋号で数えると両方ともないのは8県
2026年8月時点の店舗情報を基準に、紀伊國屋書店と「丸善」「ジュンク堂書店」「MARUZEN&ジュンク堂書店」という主要屋号の一般向け店舗を照合すると、両方ともない都道府県は8県と整理できます。
該当するのは、青森県、山形県、栃木県、山梨県、三重県、和歌山県、鳥取県、高知県です。ただし山形県には丸善ジュンク堂書店グループの戸田書店があるなど、グループ店舗まで対象にすると数字は変わります。
また、これらの県に大型書店そのものが存在しないという意味でもありません。地域系書店や他の全国チェーンも営業しています。全国の書店事情を比較する場合は、「紀伊國屋」「丸善」「ジュンク堂」という屋号で比較するのか、それぞれの企業グループ全体で比較するのかを区別することが重要です。
書店の出店状況は今後も変わる可能性があります。正確な最新情報が必要な場合は、紀伊國屋書店と丸善ジュンク堂書店それぞれの公式店舗一覧を確認するのが最も確実です。


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