新型コロナの「5類移行」とは何を意味する?感染症法上の分類変更を正しく解説

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新型コロナウイルス感染症について、「2023年5月に5類へ移行した」という表現をよく目にします。一方で、「5類感染症に追加された」という説明もあり、言葉だけを見ると矛盾しているように感じる場合があります。この記事では、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行した意味と、感染症法上の分類変更がどのように行われたのかを整理して解説します。

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に何が変わったのか

2023年5月8日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染症法上の位置づけが「新型インフルエンザ等感染症」から「5類感染症」へ変更されました。

ここでいう「移行」とは、感染症の種類そのものが別の病気になったという意味ではなく、法律上の分類や行政対応の扱いが変更されたという意味です。

例えば、それまで政府が入院勧告や就業制限などの強い措置を行える対象だったものが、季節性インフルエンザなどと同じ5類感染症として扱われるようになりました。

「5類に移行」と「5類に追加」は意味が違う

感染症法では、感染症を危険度や対応の必要性に応じて1類から5類などに分類しています。5類感染症とは、国が発生状況を把握し情報提供を行う対象ですが、1類や2類のような強い行動制限を伴うものではありません。

「5類に移行した」という表現は、すでに別の分類に存在していた病気が、分類上の位置づけを変更されたことを表しています。

一方、「5類感染症に追加された」という表現は、新しく5類感染症の対象として法律上加えられたという意味になります。新型コロナの場合、感染症法上の分類変更によって5類感染症の対象になったため、「追加」という説明だけを見ると本来の経緯が分かりにくくなります。

新型コロナは以前から存在した感染症なのか

「新型コロナウイルス感染症」という病名自体は、2019年末から世界的に広がった新しい感染症を指します。ウイルスとしてのSARS-CoV-2による感染症が発生し、その後、日本の法律上の扱いが整備されました。

2020年当初、日本では新型コロナウイルス感染症を感染症法上の「指定感染症」として扱う措置が取られました。その後、2021年には「新型インフルエンザ等感染症」に位置づけられました。

そして2023年5月に、この法律上の扱いが「5類感染症」へ変更されたという流れになります。

「降等」という表現は正しいのか

日常的な表現として「2類相当から5類へ下がった」「降等した」と説明されることがありますが、厳密には新型コロナは法律上の2類感染症だったわけではありません。

新型コロナは、一般的な2類感染症とは異なる「新型インフルエンザ等感染症」という区分で扱われていました。そのため、「2類から5類になった」という説明は簡略化された表現であり、法律上の正式な分類変更とは少し異なります。

正確には、「新型インフルエンザ等感染症という分類から、5類感染症へ変更された」と表現するのが適切です。

感染症法上の分類変更を整理すると

時期 法律上の位置づけ
2020年 指定感染症として対応
2021年 新型インフルエンザ等感染症として対応
2023年5月8日以降 5類感染症へ変更

このように整理すると、「移行」という言葉は分類変更を意味しており、「5類に新しく付け加えられた」という表現とも制度上の変更として説明できます。

ただし、「2類感染症になった後に5類へ下がった」という理解は正確ではありません。新型コロナには独自の法律上の扱いが存在していました。

まとめ|新型コロナの5類移行は法律上の扱いの変更を意味する

新型コロナウイルス感染症が「5類へ移行した」という表現は、感染症法上の分類が変更されたことを意味します。

2023年5月以前は新型インフルエンザ等感染症として扱われており、2類感染症そのものではありませんでした。そのため、「2類から5類へ降格した」という説明は分かりやすさを優先した表現であり、厳密には異なります。

感染症の分類を理解するには、一般的なイメージではなく、感染症法上の正式な区分を確認することが重要です。

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