小説応募時の参考文献・謝辞の書き方ガイド:料理レシピ・アプリを活用した創作の場合

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小説を応募する際、「料理を参考にした」という状況でどこまで・どう参考資料を明記すれば良いのか迷われる方は多いでしょう。特に、料理アプリやレシピ本・実店舗での体験を創作の土台にしたとき、作品末尾への記載方法・文字数カウントの扱い・書籍化時の出版社の判断ポイントなどを整理しておくと安心です。

1.応募用小説と「参考資料・資料元」の位置づけ

まず、応募先(文学賞・新人賞等)の応募要項を確認し、「脚注・資料引用・謝辞」の記載規定があるかをチェックすることが重要です。創作小説では一般に「あらすじ」「本文」「折込」などが応募対象で、資料の明記義務があるとは限りません。

ただし、例えば料理を詳細に再現した場面がある場合、“料理アプリ名”や“レシピ本名”をインスピレーション源とした或いは研究した旨を「作者あとがき」や「謝辞」欄で触れておくことで、作者の誠実性・裏付け感が増します。

2.どれぐらい・どんな資料を記載すべきか?

明確なルールは存在しませんが、実務上の目安として次のような観点があります。

  • 料理アプリ・レシピ本を「そのまま物語に転用した」わけでない限り、一般的な参考という意味で「○○アプリ/○○著○○レシピ本を参考にしました」と短く触れておく程度で問題ない場合が多い。
  • もし「レシピをほぼ忠実に再現して場面化」していたり、料理工程を読者向けに説明的に描写していたりするなら、資料出典(本のタイトル・著者・版など)を「作者ノート」や「参考文献」欄に記載することで透明性が高まります。

この記載は、作品の末尾(本文終了後、前・書籍化時の“あとがき”“謝辞”“参考資料”セクション)に置くのが通例です。自体が応募用原稿であれば、あまり長くならないよう「参考資料:○○レシピ本(著者名)/○○料理アプリ」程度とまとめると良いでしょう。

3.文字数に含めるか・出版社の判断枠は?

応募時の規定で「指定文字数以内」という条件がある場合、通常は「本文(物語部分)」の文字数がカウント対象です。あとがき・謝辞・参考資料欄が応募書式に含まれるかどうか明示されていなければ、できるだけ本文に影響しないよう短く記載します。

書籍化される際には、出版社が「あとがき・参考資料・謝辞」を付け加える余地を持っており、応募時点では記載を省略しても出版段階で編集部側が調整することもあります。ただし、応募用原稿で元から記載してあれば編集側も整理しやすいため、“資料があるなら明記しておく”という姿勢は評価につながることもあります。

4.実践例:料理参考創作小説の場合

例えば、主人公が家庭料理を学ぶエピソードを描いた小説を応募する場合。

・料理アプリ「○○クッキング」からレシピを閲覧し、そこで紹介された“和風だしを使った煮込み工程”を物語中に応用した。

・レシピ本「家庭で作る和の味」(著:○○)の中の“漬け込み30分”の工程を構成のモデルにした。

この場合、「参考資料:料理アプリ『○○クッキング』(閲覧年月)/『家庭で作る和の味』(著:○○)を参考にしました」と作品末尾に記載しておくことで、作者の調査背景が明確になります。文字数に含まないよう応募要項をチェックしてから記載しましょう。

5.応募時のチェックリストと出版社を意識した書き方

以下のようなチェック項目を使い、記載漏れや過剰記載を避けましょう。

  • 応募規定に「参考文献記載不可/不要」と明記されていないか?
  • 参考資料欄が30〜100字以内など文字数上限が提示されていないか?
  • 資料を列挙しすぎて本文が散漫になっていないか?
  • 書籍化された際、出版社が削除・編集する可能性を見据えて、端的な一文で済ませているか?

また、出版社目線では「この作品のために一定の調査・裏付けがなされている」という記載があると作者評価の加点材料になります。したがって、適度な資料明記は書籍化前提の応募でもプラスになります。

まとめ

料理を参考にして創作した小説を応募する際、参考資料(料理アプリ・レシピ本)を記載するかどうかは応募要項と作品内容次第です。必須ではないものの、適切に明記しておけば作者の誠実さや調査姿勢が伝わります。

記載は作品末尾の「あとがき・参考資料」欄に短文でまとめるのが通例で、応募時の文字数カウント対象になるかどうかは応募規定を確認することが重要です。書籍化を想定するなら、端的で整理された資料明記が将来の編集作業をスムーズにします。

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